全世界で作付け面積3haの品種
ワイン通も度肝を抜かすワイン
※7月〜9月頃まではクール便のみの配送となります※
Profile/プロフィール
タイプ/オレンジ(辛口度 ★★★★☆)
産地/スロべニア、プリモルスカ地方、
ヴィパーヴァ村
生産者/MANSUS(マンスース)
品種/クラルニツァ
ヴィンテージ/2015
アルコール度数/13.5%
容量/1500ml
適温/17℃
Taste/味わい
グラスに注げば、オレンジがかった深い黄金色。アカシアの花やドライアプリコット、黄桃、黄りんご、オレンジピールといった複雑な香りがふわりと広がり、さらに干し草や梅酒のような熟成香が奥行きを添えます。口に含むと、熟した果実の旨味と優しいタンニンがじんわり広がり、そこに揮発酸が加わることで、味わい全体に緻密なバランスと立体感を与えています。ドライで落ち着きがありながら、どこか詩的なぬくもりを感じさせる、不思議な魅力を放つ1本です。飲み進めるほどに「これは本当にワイン?」と問いかけたくなるような、特別な体験が待っています。
Marriage/おすすめペアリング
このワインの芯のある味わいとしっかりとした骨格は、ボリューミーな料理と抜群の相性を発揮します。おすすめは、豚の角煮、イチボステーキに山わさびを添えたソース、柚子胡椒のポークソテー、山椒がきいた麻婆豆腐など。スパイスや旨味のしっかりした料理、脂ののった肉料理にも負けません。意外なところでは、ドライアプリコットやセミハードタイプのチーズなども好相性。飲む際は15〜18℃のやや高めの温度で、香りと旨味が一層引き立ちます。
About wine/ ワインの特徴
このワインは、スロべニアの貴重な土着品種「クラルニツァ・Klarnica」を100%使用した、まさに唯一無二のオレンジワインです。
クラルニツァは、長らく忘れ去られていた古代品種。16世紀に「クララ」という名の女性が自宅の庭に植えていたぶどうが起源とされており、そこから名前がついたと言われています。長い間ブレンド用として扱われてきましたが、当主ボクダム・マコベッツ氏「この品種を復活させたい」という強い想いから、10年以上の歳月をかけて栽培・醸造に取り組みました。その努力が実り、今ではスロべニアで正式に認可された品種として復権しています。
ぶどうは11月頃、完熟を待ってから手摘みで収穫されます。果皮が厚く、灰色カビ(貴腐菌)を受け入れやすい特性を持ち、希少な甘口ワインになることも。MANSUSのクラルニツァは、平均樹齢30年。繊細で育てにくいこのぶどうに、造り手の情熱と愛情がたっぷりと注がれています。醸造にはアカシア製の開放タンクを使用し、果皮ごと21日間発酵。その後、シュール・リー製法で、チェリー・アカシア・オークの3種の小樽で18ヶ月熟成されます。フィルターは通さず、自然に澄んだ上澄み部分だけを瓶詰め。手間と時間を惜しまず造られるこのワインは、まさに「昔のワイン、その先へ」という造り手の哲学を体現しています。
特筆すべきはこのワインが持つ“奥行き”。最初は「梅酒みたい?」と感じるかもしれません。でも飲み進めるごとに、複雑さと優しさが同時に広がり、じわじわと心に残る味わいです。ワイン通の方には、グレートヴィンテージ2015年の深みと、長期熟成による旨味の広がりを、ぜひ堪能していただきたい1本です。
