スロヴェニア専門のインポーターなので、同国の料理に関してよくお問合せを頂きます。あまり馴染みのない国なので、どんな食卓なのか想像が付きにくいかもしれません。
世界地図を見て頂けたら少しはイメージが湧くかもしれません。西は北イタリア、北はオーストリア、ハンガリー、南はクロアチアに囲まれています。アルプス、地中海、パンノニア、そしてカルストの4つの特色ある地方から成り立ち、それぞれの地方は国外からも影響を受けつつ、異なった食文化が育まれてきました。
素材そのものを活かした味付けの料理は、辛い刺激や強烈な香味などはなく、どの地方お料理もマイルドな味付けで、ほっこりとした味わいです。ソーセージ、ハム、サラミ、チーズをはじめとした保存食のオンパレード。野菜、キノコ、雑穀や豆がたっぷり入った熱々のスープ。内陸部では蕎麦の消費量が日本の1.5倍です。蕎麦の実や粉を使用した素朴な付け合わせ、おかゆ、ダンプリング。そしてパンやお菓子に至るまで、どれも優しい味です。
スロヴェニア料理専門店
ピカポロンツァ
日本で唯一のスロヴェニア料理専門店が、京都の太秦にあります。その名もピカポロンツァ(てんとう虫の意) スロヴェニア人のイゴール・ライラ シェフと、その奥様の智恵さんが2001年の開店以来、切り盛りしているレストランです。食材には愛情たっぷりに育てた有機野菜を用います。日本人の味覚にはまり、初めて食べるのに何故か懐かしく感じる、そんな味わい深い料理を提供してくれます。中欧の小国で大切に守られてきた郷土料理の数々を、ぜひ味わってみて下さい。
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スロヴェニア料理
〜食レポいってみましょう〜
まずはアミューズ。こちらの雑穀のクラッカーの上には、ナスのディップが乗っています。焼きナスと同様に調理しシンプルに味付けをしました。素朴な味わいです。現地ではパプリカでもディップを作ります。旬の時に大量に仕込んで保存するのが一般的です。
前菜はオードブル。自家製パテと有機野菜の4種盛りです。ポークとハーブの田舎風パテ ホースラディッシュソース添え。複雑で奥ゆきがあります。万願寺とうがらしのスロヴェニア風マリネは、店の夏の定番メニューです。たっぷりのオリーブオイルとワインビネガーが万願寺とうがらし独特の甘みを引き出します。小さな赤い実は自家製セミドライトマトのオリーブオイル漬けです。凝縮感がたまりません。糖度の低いサラダメロンはあっさりとしたマリネに。パテの中央は4色野菜のサラダ。どれも素材の味が生きています。
蕎麦粉のパン。内陸部では蕎麦がお料理やデザートなど幅広く使われています。
今回のスープはレモン味です。スロヴェニアの首都であるリュブリャナの伝統的なレモンスープをピカポロンツァ風にアレンジしたものです。角切り野菜がいっぱい入っています。爽やかで初夏〜晩夏にはぴったりのメニューです。
続いてはギバニッツァ。具材を何層にも重ねてオーブンで焼いたスロヴェニアでもポピュラーな料理です。りんご、ポピーシド、クルミ、カッテージチーズなどを使った、お菓子バージョンもありますが、いずれも重ねて焼き上げたものがギバニッツァです。今回はカッテージチーズと3色野菜(玉ねぎ、ブロッコリー、パプリカ)のおかずギバニッツァ。まろやかで優しい味です。付け合せの奥の白い野菜は、キスラ・レパです。酸っぱいかぶらの意味です、ザワークラウトと同じ方法で発酵させたかぶらです。手前の黄色いダイスはズッキーニのマリネ。シンプルでありながら発酵食品の旨味があります。
こちらはドーナツ形のソーセージの2種盛り。白いのは蕎麦の実の腸詰アイドウカ。蕎麦の実がプチプチと楽しい食感です。黒いのはブラッドソーセージ、クルヴァヴィツェ。大麦が入っていてユニークな歯応えです。下に惹かれているのはザワークラウトです。なんだかアルザスやドイツを彷彿とさせる一皿です。ちなみに、クランスカ・クロバサという名のソーセージは、最も有名なスロヴェニア料理です。
ソーセージと言えばジャガイモ。パンプキンシードオイルを使用したスロヴェニア風ジャガイモサラダ。ビタミンEがたっぷりで抗酸化作用も期待できるこのオイルは、サラダやアイスクリームにかけて頂きます。きな粉のようなホクホクとした印象。滋味に溢れ、この芳ばしいさがやみつきです。
いよいよ主菜です。季節のシチューは、豚と牛を合わせて煮込んでいます。旬のアレンジで新鮮な取れたてナスのソテーが添えられています。お腹が満たされるだけではなく心も満たされます。
ここからは別腹のデザートです。トルコからスロヴェニアに伝わったバクラワ(baklava)、今回はクルミとレモンのバクラワです。現地でも親しまれている庶民的なスイーツです。
スロヴェニアの国民的ケーキであるプレックムルスカのギバニッツァの味を再現したふるさとのチーズケーキ。りんごがふんだんに使われているのでさっぱりとした後味です。たっぷりのけしの実がアクセントなっています。
ラストは大人のデザートであるイチジクの赤ワイン煮。数種類のハーブと赤ワインで煮込みました。アイスクリームと合わせて頂きます。優しい味わいのスロヴェニア料理には、同国のワインがよく合いました。
最後にライラさんご夫婦です。今宵はスロヴェニアの食をご馳走様でした!(2017年10月10日)
ワイナリー直伝のレシピ
【スロヴェニア料理Vol.1】
Pedoci v omaki na belo/
ムール貝の白ワインソース
秋冬はスロヴェニアの海岸に、柔らかなムール貝が集まります。教えてもらったのはGORDIAの奥様。現地バージョンは他の貝も入ります!仕上げにムール貝の出汁(ジュース)にパン粉を入れるのがポイント!シンプルですが簡単で、最高に美味しい料理です。
【材料】2人分
ムール貝 1kg
白ワイン 100ml
オリーブ油 大2
ニンニク 1片
パン粉 1/2カップ(ニンニク、パセリ合わせ)
パセリ 適量
こしょう 適量
【作り方】
[1]ムール貝をたわしで擦り洗いし、足糸(そくし)を引っ張って取り除く。
[2]深鍋にみじん切りニンニクとオリーブ油を入れて火にかける。
[3]ムール貝と白ワインを入れて蓋。蒸しあがって口が開いたら取り出す。
[4]残ったジュースにパン粉と刻んだパセリを加えて30秒ぐらい煮る。
[5]お皿に盛って完成。
フレッシュハーブがおススメです。貝は火を通し過ぎると縮みます。貝1枚をスプーンのようにすくって、ジュースを頂くのがスロヴェニア流。パンもたっぷりのジュースに浸して頂きます。ジュースは余すところなく〆として、パスタやリゾットに。
おすすめワイン
HGWアンバー2021
オレンジワイン|4,378円(税込)
ムール貝のミネラル感に、やわらかな果実味と何とも言えない独特の個性が合う。
【スロヴェニア料理Vol.2】
Rolada/ロラーダ
スロヴェニアの素朴なロールケーキのご紹介。教えてもらったのはZAROのおばあちゃん。小麦粉を使用せず、刻んだクルミとメレンゲで作るヘルシーなお菓子です。生地はしっとりクリームは爽やかで、甘味が苦手な方でも美味しく召し上がて頂けます。
【材料】1本分
卵黄 4個分
卵白 4個分
砂糖 大さじ5と1/3
クルミ 50g
サワークリーム 90g
ヨーグルト 90g
ブランデー 小さじ1
水 小さじ1
[1]サワークリームに同量の水切りしたヨーグルトと砂糖大さじ1を加え、泡だて器で混ぜる。冷やしておく。
[2]クルミはフライパンで炒って細かく刻む。卵黄、砂糖大さじ2と混ぜ合わせる。
[3]卵白に砂糖大さじ2を入れ、メレンゲを作る。クルミを混ぜる。オーブンを180度に予熱する。
[4]クッキングシートを敷いた鉄板に生地を平らに流し込む。オーブンで15分焼く。焦げそうなら、アルミホイルをかぶせる。
[5]焼けた生地にブランデー、水、砂糖小さじ1のシロップを塗り、サワークリームを挟んで巻く。冷蔵庫でしっかりと冷やして出来上がり。
コツはクルミを細かく刻む、メレンゲをしっかり泡立たせる事ぐらいです。寝かせて翌日〜1週間後の方がしっとりとしていて美味しいです。簡単なので作ってみて下さい。スロヴェニアワインも一緒にどうぞ。
おすすめワイン
G23ルメニミュシュカ泡MT2019
スパークリングワイン|4,499円(税込)
さっぱりしたクリームに、シュワッと爽やかな泡が、後に引く。辛口なのでスイーツとも◎
【スロヴェニア料理Vol.3】
Prazen krompir/ジャガイモのソテー
肉などのメイン料理の定番の付け合わせ。ジャーマンポテトのベーコン、ソーセージ、ニンニクなしのシンプルなバージョンです。
【材料】2人分
ジャガイモ 3〜4個
玉ねぎ1/2個
ラードまたは油 大2〜3
塩 適量
【作り方】
[1]皮付きのまま使うのでジャガイモはよく洗って玉ねぎはスライスしておく。
[2]ジャガイモは火が通るまで茹でる(15分程度)。その後3〜5mmに切る。
[3]フライパンにラード(油)を入れ、弱火で玉ねぎを10分くらい炒める。
[4]ジャガイモを加えて塩をふり、20分キツネ色になるまでソテーして完成。
玉ねぎとジャガイモが甘くて芳ばしく箸が止まりません。付け合わせの枠を超えた立派な一品料理です。ワインはスロヴェニアのオレンジワイン、白ワインなどオールマイティに合います。
おすすめワイン
MAROFブレグキュヴェ白2018
白ワイン|入荷予定|価格は未定
油をまとったポテトには、コクと厚みのあるボディが絶妙にマッチングする。
もっと知る
スロヴェニア政府観光局が発行している「スロヴェニアの食」では、 同国の食文化について詳しく解説。
スロヴェニア大統領府のレシピブックでは、 サラダ、スープ、メインディッシュ、デザートまで、60の料理レシピを紹介。
SLOVENIAN WINE ROADS(英語)では、 各ワインリージョンと郷土料理が紹介。
スロヴェニア観光局の 「ガストロノミー」 、 ローカルレシピ 「HOMEMADE SLOVENIAN FOOD」 、 世界各国の料理を紹介する 「旅して」 でもスロヴェニア料理を紹介。
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