売れ続けるのには理由がある!
常温でもしみじみと旨いワイン
※7月〜9月頃まではクール便のみの配送となります※
Profile/プロフィール
タイプ/白(辛口度 ★★★★☆)
産地/スロべニア、プリモルスカ地方、
ゴリシュカ・ブルダ
生産者/KABAJ(カバイ)
品種/ピノグリ(=シビピノ)
ヴィンテージ/2019
アルコール度数/13.5%
容量/750ml
適温/17℃
Taste/味わい
サーモンカラーの外観がまさしくオレンジワインです。グラスを回すと、繊細な小花やカリンの香りがふんわり立ち上がります。ヴィンテージが2019年と若いため、アタックは軽やかな印象ですが、酸には滑らかさがあり、果実の厚みやコク、そして心地よい苦みと旨味が余韻に残ります。収穫から3年ほど経過しているとはいえ、いまだにフレッシュで、口にするたびにじんわりと染み入るような滋味深さを感じさせてくれます。365wineでも特に人気のオレンジワインで、今飲んでも充分美味しく、数年後の熟成も楽しみなキュヴェです。オレンジワインが少し苦手な方からも「今までと違う味!美味しい!」と好評をいただいている1本です。
Marriage/おすすめペアリング
おすすめの料理は、比較的幅広く、合わせるメニューを選びません。寿司、筑前煮、カレイの煮付、肉じゃが、焼鳥(タレ)、白身魚のムニエル醤油ソース、クスクス、餃子など、特に醤油を使った料理とは抜群の相性です。「醤油と結婚しますか?」と聞きたくなるほど、ぴったりな組み合わせです。
About wine/ワインの特徴
このワインは、2017年から毎年欠かさずに仕入れている、365wineの定番アイテムです。造り手は、言わずと知れたKABAJワイナリー。当主ジャンが自信を持って送り出すキュヴェで、日本にも4度来日しているほどの注目生産者です。KABAJはイタリアとの国境にあるスロべニアのゴリシュカ・ブルダという地域にあり、ここでは100年前から果皮を醸して造るワインの伝統があります。KABAJのワインはすべて醸しを行うスタイルで、アンフォラを使った白や赤なども手がけています。この「シビピノ」は、ピノグリのスロべニア語名で、「Sivi」は灰色(グレー)の意味。樹齢30年ほどの古木から収穫されるぶどうが使われています。2019年は暑さと干ばつにより収穫量が40%も減少しましたが、ジャンは「何十万本の在庫があるから問題ない」と余裕の姿勢。収穫後は破砕して果皮ごと約2週間醸し、酸素に触れやすい開放型タンクの上蓋は外されたまま。過剰な酸化を防ぐためバトナージュはせず、代わりにルモンタージュ(ポンピングオーバー)を行って果帽を循環させます。この工程により、まるで赤ワインのようなタンニンや色合いが生まれます。味わいは果実味とミネラル感を兼ね備えており、225Lのフレンチオークで18ヶ月熟成。その後、月明かりのもと3000Lのタンクで静かに清澄し、軽くフィルターをかけて3年後にボトリングされます。プロシュートのようにじっくり時間をかけて完成させた1本です。
Story/造り手について
KABAJが注目される理由のひとつは、ジャンがフランス・ボルドー出身であるという背景にあります。若い頃からワインに携わってきたジャンは、ボルドーを皮切りにイタリア、ジョージアで修業を重ね、スロべニア人と結婚してこの地に根を下ろしました。その強い個性から、時に人を遠ざけることもありますが、多くの人々を魅了し続けてきました。彼のことをよく知る人の間では「破壊と創造のジャン・ミッシェル・モレル」と呼ばれており、スロべニアでは知らない人がいないほど有名な造り手です。7ヶ国語を操るコミュニケーション能力と営業力を武器に、KABAJのワインの95%はEUやアメリカで消費されています。ワインの造り手でありながら、PR力にも長けた、まさに異色の存在です。
ジャンは、奥様カティヤの実家であるKABAJ家の歴史を尊重し、自然と向き合いながら、妥協を許さない真摯な姿勢でワイン造りに取り組んでいます。ぶどうは農作物であり、天候により年ごとの出来に差が出るのは当然ですが、ジャンのワインはヴィンテージの違いをあまり感じさせません。それは彼が細部にまで目を配り、緻密にケアを重ねているからこそ。試飲をせずとも安心して仕入れができる、唯一のワイナリーです。
特にジョージアのワイン造りには強く影響を受けており、現地からアンフォラを陸送してカーヴに埋めて使うほどのこだわりよう。アンフォラを用いたワイナリーの国際団体「XELOBA KARTULI協会」にも加盟し、「昔ながらの自然なワイン造りへの回帰」を共通理念に活動しています。このような伝統的手法をモダンな感性で蘇らせるジャンのワインは、まさに「最も古く、最も新しいワイン造り」の体現といえます。
スロべニアでは、果皮ごと醸した白ワインを“After old wine”と呼びます。この表現が示すように、KABAJのワインは、古代の知恵と現代の技術を融合させた挑戦の賜物です。土壌の力を尊重し、最高のぶどうからしか最高のワインは生まれないという信念のもと、ジャンの個性までもがワインに反映されています。「自分が造ったワインは、誰よりも自分が愛さなければならない」という言葉通り、ワインには哲学が詰まっています。
私たちはシビピノとの出会いをきっかけに、KABAJとジャンのことを大好きになりました。KABAJの世界を知るには、まずはこの1本を飲んでみてください。必ず、感じるものがあるはずです。
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