余計なものは使いません。
素肌を感じるナチュラルな泡！
Profile/プロフィール
タイプ/白泡（辛口度 ★★★★☆）
産地/スロべニア、プリモルスカ地方、
イゾラ
生産者/ZARO(ザロ)
品種/ビアンケーラ、マルバジア、
シャルドネ
ヴィンテージ/2022
アルコール度数/11.5％
容量/750ml
適温/6〜16℃
生産本数/4000本
Taste/味わい
グラスに注いだ瞬間、青りんごや黄りんご、黄プラムといった爽やかな果実の香りがふわっと広がります。ひと口飲めば、甘さのないぶどうジュースのようなナチュラルな飲み心地。ドライでフレッシュ、りんご酸がキリッと効いていて、ピュアな酸味が口の中に心地よく広がります。
時間が経つと、表情が変わるのもこのワインの面白さ。1日置くと味わいが落ち着き、果実の丸みとともに、ぐっと重心が下がったような奥行きが生まれます。泡が抜けてもだいじょうぶ。スティルワイン＝“オレンジワイン”として、最後の一滴まで美味しく楽しめるのも魅力です。ボトルの底にかけて滓(おり)が溜まっていきますが、これがまた美味しい。滓ごと注げば、旨味の輪郭がぐっと際立ちます。
Marriage/おすすめペアリング
このワインのフレッシュさと豊富なミネラル感は、魚介との相性が抜群。特に、生や揚げ物との相性が見事です。おすすめは、鮮魚のカルパッチョや酢の物、南蛮漬け、シーフードサラダ。イカやタコのフリット、アジフライ、魚の唐揚げなど、油と旨味をまとった料理がよく合います。さらに、野菜の天ぷらやフレンチフライのような軽い揚げ物とも好相性。後味に感じる滓の旨味が、魚や出汁の旨味とぴたりと重なり合い、「もう一口」「もう一杯」と進んでしまう組み合わせです。一言でいえば、「揚げ物が無性に食べたくなるワイン」。そんな食欲を刺激する1本です。
Attention/注意
ガス圧がシャンパーニュ並みに強いペトナットです。抜栓時に噴きこぼれる恐れがありますので十分にご注意下さい。
揺れ・振動は厳禁。そーっと動かす。お迎え直後は最低3日、暗所で安置する。
�� 冷蔵庫でキンキンに冷やす。(6℃以下)
�� 斜め45度に傾けて栓抜きで開ける。
�� 必ず受け皿・器の上で開栓する。
楽しく召し上がれ！！
About wine/ワインの特徴
このペットナットは、イストラ半島の土着品種「ビアンケーラ(Bianchera)」を主体にした1本です。ビアンケーラはこの地に古くから根付くぶどうで、豊かな酸を持ち、伝統的にマルバジアの補助品種としてブレンドされてきました。一方で、ブレンドされているマルバジアは、イタリアやクロアチアでもよく見かける国際的なぶどう。スロべニアの中でもプリモルスカ地方では第5位、イストラ地区では第2位の栽培面積を誇るほど、地元で大切にされている品種です。
このワインは、2022年8月20日に収穫したぶどうを使用。収穫後すぐにステンレスタンクへ移し、果汁に果皮を数日漬け込む「醸し」を施しました。その後、まだ糖分が残っている状態の9月4日に瓶詰めを行い、瓶内で自然に発酵が続くペトナットスタイルで仕上げられました。発泡は10月初旬まで続き、12月初めに完全発酵を迎えました。いわば、ぶどうの力を自然の流れにまかせた、ナチュラルで生命力あふれるスパークリングワインです
Story/造り手について
このワインは、スロべニアの若手造り手マテーシュによって手がけられた1本です。同国のワイン格付けでは、こうした滓や濁りのある自然派ペットナットは最下位ランク「Deželno vino・カントリーワイン」に分類されます。格付け最上位の「Kakovostno ZGP」を取得するには、清澄・濾過・官能審査を経なければなりません。でもマテーシュは笑いながら言いました。「誰も格付けなんて気にしないよ。美味しいかどうか、それがすべて」
“肩書き”より“中身”。“形式”より“誠実さ”。それが、スロべニアの新世代の価値観であり、このワインの真髄です。たとえラベルに格式はなくとも、飲めば心が動く。そんな本質を貫いた1本を、ぜひ味わってみてください。
